妊娠中の患者さんに対する歯科治療
- 2024年11月15日
- 歯の定期検診の重要性について
あざみ野すずき歯科クリニックです🦷
今回のブログは、妊娠中の歯科治療で気をつけなくてはいけないことです⚠
当院では、妊婦検診の際に無症状の虫歯があったり、妊娠中で「歯が痛い」との主訴で受診する方がいます。
しかし母胎や胎児の事を考えると、両方に負担をかけずに治療をする必要があります。
では妊娠中の歯科治療の注意点にはどんなことがあるか?
妊娠中の歯科治療における注意点
受診時期
基本的には妊娠後いつでも歯科治療は受けても良いとされていますが、 よりベストな受診時期は妊娠5~7ヶ月頃が望ましいでしょう。
それは、お腹の中の赤ちゃんはもちろん妊婦さんである母親への影響を考えると安定している時期と言えるからです。
妊娠中の歯科治療を受けるにあたっては、早期の治療で終えられるのであれば治療を行いますが、治療が長期になる可能性がある場合はできる限り痛みが出ないように応急処置の対処をするのが良いでしょう。
※妊娠初期や後期であっても、安定している状態であれば通常の治療が可能な場合もあります。
自分の状態に不安があるならば、産婦人科の先生に歯科治療を行っても差し支えないか確認することが望ましいといえます。
その他、妊娠中の注意点
麻酔について
歯科治療で使用される麻酔薬の多くはリドカイン製剤で、胎児への危険はほとんどありません。麻酔薬に含まれるアドレナリンが血圧を上昇させ子宮にも影響を及ぼすという意見もありますが、歯科で使われる麻酔の量ではほぼ問題はありません。
妊娠中の歯科治療は、安定期(妊娠5~7ヶ月)が望ましく、この時期なら一般の方と同じように治療が可能です。
ただ治療における母体へのストレスも胎児に影響出る事がありますので、痛みからのストレスを減らすために麻酔をする事もあります。
できれば麻酔なしでの治療や、痛みがひどくなる前に予防する事がとても大切です!
レントゲンの影響
妊娠初期はおなかの赤ちゃんのエックス線に対する注意が必要
レントゲンがないと治療ができない、もしくは盲目的な推測での治療になる場合があります。
歯科で用いるレントゲンでは、赤ちゃんにエックス線が当たることはないので危険度は相当低いです。
さらに防護服の鉛のエプロンを着用していただいて撮影しているので問題はまずありません。
お薬の影響
妊娠中に限らず薬は飲まないにこしたことはありません。
しかし、病気にかかって母体や赤ちゃんに影響が出るようであれば お薬を飲まなければなりません。
幸い、歯科治療では長期間にわたって薬を飲むことがなく、使用するお薬も比較的安全な物が多いです。
代表的薬剤
痛み止め:カロナール(アセトアミノフェン)授乳中でも使用できます。
抗生剤:セフェム系、ペニシリン系
フッ素
キシリトール:ムシ歯予防に有効です
などです。
※ただしこれらは、誤った方法で治療を行なうと、胎児への悪い影響が出てしまいます。
妊婦歯科検診を受けるなら、つわりが落ち着いてくる「妊娠中期」がベストです。
妊娠後期はゆっくりと出産準備に専念できるよう、計画的な受診が望ましいと考えます。
産後はしばらく通院が困難になることも多いため、お口のトラブルは出産前に解決できると理想的です。歯医者で相談をしてしっかりと説明してもらったり、自身が安心して受けられる治療を相談したりしましょう😊